(室蘭民報寄稿記事:体質を整え、花粉に負けない強い体をつくるためにお薦めの山芋)
花粉症は薬膳で体質を整えよう
花粉症に悩む人にとっては、春は憂うつな季節でしょう。今年の花粉飛散の開始は2月中旬で、3月は各地で飛散のピークになり、飛散量は例年より多いと、日本気象協会が予測していました。(2019年2月時点)
花粉症の発症は、主に体を守る(免疫力)の不足によっておこると、中国漢方では考えます。この力(免疫力)が弱い人は、疲れやすい、元気がない、力が出ない、風邪を引きやすい、冷え性、食欲不振といった不調がしばしば見られます。
漢方の食養生の考えでは、体質を整え、花粉に負けない強い体をつくるために、山芋を薦めます。
山芋の栄養とは?漢方では山薬という名前
山芋は、昔から滋養強壮、スタミナ食品として利用されてきました。ネバネバのもとであるムチンはアンチエイジングに効果のある成分です。また、コリン、サポニン、アルギニンといった特殊な成分は内臓の機能を高め、体質改善に効果を発揮します。
ビタミンB群もエネルギー代謝を促進し、コリン、でんぷなどの各種アミノ酸が体の細胞をつくる働きをしています。
漢方では山薬(さんやく)という名前の生薬として配合されています。
山芋を薬膳として使うとき、きくらげ、トマト、エビなどを一緒に炒めたり、蒸したりします。
北海道では長芋の方がなじみ深い食材ですので、山芋の代わりに長芋を使用しても良いでしょう。
今年の春は山芋薬膳で体質を整え、花粉の季節を乗り越えましょう。
山芋がゆレシピ
【材 料】
山芋(長芋)~100g
米~100g
砂糖または塩(適量)
【作り方】
①山芋(ながいも)をきれいに洗って外皮をむき、ぶつぎりにする。
②①を米と一緒に鍋にいれて、弱火で煮込む。表面に油のようなものが浮いてきたら完成。
③砂糖または塩で味を調える。
▶一口メモ
中国では砂糖を味付けで使うが、塩で味を整えても良い。好みにより、カボチャ、枸杞の実、落花生を入れるとおいしい。