何故基礎体温が高くなるのか?
基礎体温は、運動や食事、飲酒、睡眠時間、感情の起伏、ストレス、基礎代謝などの影響を受けて1日の中でも変化します。1日中、体温が一定ということはありません。
女性はの場合、黄体ホルモンであるプロゲステロンの働きで高温期に体温が上昇します。
理想とする正常な温度を超える場合、いわいる基礎体温が高いタイプは、妊娠力に影響する何か原因があると考えます。
「基礎体温を上昇させる原因」とは
子宮に炎症を起こす疾患~子宮内膜症、子宮筋腫、卵巣嚢腫など
働きすぎや、寝不足、ストレスなど
★不妊治療などでホルモン剤を使用している場合は、平均に比べて基礎体温は高いです。
病気があれば、病気の治療を。生活習慣に起因する原因が考えられる場合は、自分ですぐに改善できるポイントですね!
岩盤浴やよもぎ蒸しはお勧めできない!?基礎体温が高いタイプは温めすぎてはいけない。
妊活雑誌に必ずあるワードは「子宮温活」。ですが全員の妊活女性にすすめられるものかどうかは疑問です。
冷え取り靴下、腹巻、カイロ、しょうが紅茶、和食、玄米、岩盤浴、よもぎ蒸し、ヨガ、ウオーキング、お灸など、体験談も豊富ですね。
キラキラ妊活女子は何をやってもOK!でも、もし、本気で「基礎体温が高い」と悩んでいるのでしたら、岩盤浴やよもぎ蒸しなど「汗をたくさんかく」ことはやめたほうが良いですよ。
「汗」の原材料は「血液」ですので、妊娠に必要不可欠な血液を失うことにつながるからです。
もちろん、あえて子宮を「冷やす」必要もありません。夏場の冷房対策、真冬に冷えない工夫は大事!
ところが、背中や額に汗をかきながら、おなかにカイロや腹巻をしている方。
よもぎ蒸しが良いと聞いて、真っ赤な顔になりながら、頑張って蒸されている方。
お布団に湯たんぽを入れて、汗をかきながら寝ている方。
どうでしょうか?
冷やすよりマシ、と思って頑張っているあなた。やりすぎ注意です!
困ったことに、上は暑いけど、下は寒い。こんなことが起こる方が案外いらっしゃいます。その場合は「足浴」をお試しください。
低温期の体温はどのくらいの温度がちょうどよい?
卵巣内で、質の良い卵を育てるためには、最適な温度がありますよ。
低温期、高温期ごとに理想とする温度があります。
子宮は赤ちゃんが育つために必要なベットですが、温かいベットが必要な時期は、卵が着床してからです。
順番で考えると、卵を育てるほうが先。
卵が育つ環境温度は、低すぎても、高すぎても良くありません。
正常な基礎体温は排卵の前と後で、体温が変わる2相性になります。
排卵前の約14日間の低温期の理想は36.3℃以上~36.5℃以下
排卵後の約14日間の高温期の理想は36.6℃以上~37℃以下
排卵後は排卵前に比べて0.3℃以上、上昇するのが普通。
基礎体温が高い方のパターンとして、高温期だけが高いのか、低温期も高いのか?
基礎体温が高いなりのパターンを見極める必要もあります。
低温期36.5℃以上ある方や、高温期が37℃以上ある方は、温活ではなく基礎体温を下げる方法を考えていく必要があります。
子宮を温めたらダメなのね?
じゃあ、冷やせばよいの?と考えたくなりますが、まずは基礎体温を3周期つけてみて、自分のパターンを把握してください。
基礎体温をつけて、「やっぱり高めかな~?」と思ったら、ここを見直してみてください。
生活、食事、基礎体温が高い方の見直しポイントはここ
体温を上げる食品を取りすぎていませんか?
*香辛料(胡椒、唐辛子、シナモン、生姜など)
*羊肉、牛肉
*揚げ物
*砂糖たっぷりのお菓子、チョコレート
100%やめなさい、という意味ではありません!
意図して取りすぎていないかどうか?を振り返ってみてくださいね^^
汗をかきすぎていない?
汗をかきすぎるほど、温めていませんか?
人の体は「陰」と「陽」の両方を持っていて、バランスをとっています。
温めすぎると体の中の「陽」が大きくなり、体の潤い部分である「陰」を消耗させてしまい、バランスが崩れます。
人の体の中身が、コンロに掛けっぱなしにされたスープのように、煮詰まってくるような状態を、想像してみてください。
内側に熱がこもって、基礎体温が高い状態になるとイメージできますか?
陰陽バランスが崩れているサインはこちら
崩れているサインは?
*口が乾く、のどが渇き、冷たいものが飲みたい
*便が出ずらい、便秘気味
*のぼせ
*寝汗
*顔が赤い
低温期の体温下げるには?~体を潤して体温を下げる!
基礎体温が低温期、高温期ともに高いタイプは、多すぎる体の熱を取り除く方法をとります。
無理やり「冷やして」熱を冷ますのではなく、体の「潤い」を足す方法をとりますよ!漢方(中医学)の専門用語では、身体の潤いが不足した状態を「陰虚」と呼び、体の熱と潤いのバランスが崩れた状態です。
改善する方法の早道は、身体を潤す漢方薬の服用と、身体を潤す食材を食生活にプラスすることをお勧めしています。
食材はこちらを参考に。
白きくらげなど
血液も体を潤す大切な材料、もし血が足りないかな?と思う方は、食養生と漢方薬を早めに取り入れてください。
基礎体温を下げるためには体質を整えることが大切~妊活漢方のすすめ!
漢方養生の考えは「軽い病は食で治す」と言われています。
ですが、2~3か月やってみて変化がなければ、漢方薬の力を借りてみて!
漢方は「多すぎるもの」は取り除き、「少ないもの」は補い、バランスをとることが得意です。
妊娠を助ける漢方の考え方は「中医学の「周期療法」という方法があります。
生理周期を「月経期」「卵胞期」「排卵期」「黄体期」の4つの時期に分けて、漢方薬を飲み分ける方法です。
まとめ
妊活情報でよくテーマにあがるのは「温活」ですが、どなたにでも当てはまるものではありません。
大切なのは「自分にあっているかどうか」なのですね。
妊活でご相談になるお客様で、冷えがない方でも、カイロや腹巻などを使っていて、体を温めていることで安心している印象を受けます。
メディア情報に惑わされずに、ぜひ自分にあった妊活方法をみつけてくださいね。