赤みやかゆみ、膝裏や腕の内側などがジュクジュクしていて・・
味は漢方薬特有の苦みなどはあります。
意外と思われますが、案外お子さんは飲んでくれることが多いですよ。
でも、どうしても難しければ、粉薬を混ぜて飲めるゼリーを使ったりできます。
まずは味見をしてもらいましょうか。
朝と晩にね、頑張って飲むんだよ!!
一日中かゆいのがね、だんだん気にならなくなってくるからね。
一緒に頑張ろうね!
不思議に思われるかもしれませんが、かゆみなどつらいアトピーの症状に耐えてきたお子さんは、漢方薬や東洋ハーブを飲んでくれます。
漢方相談で感じるのは、大人よりも、お子さんのほうが忍耐力もあり、精神力の強さに学ばされることが多いです。
お母さまの心配は案外不要で、お子さんにの姿に学ばなければいけないかもしれません。
ですが、やはり漢方薬、東洋ハーブの味は美味しいものではありません。
リンゴジュースやぶどうジュース、ゼリーなどに混ぜるなどして、飲んでもらっても薬の現れる効果には影響しません。
アトピー性皮膚炎、子供は漢方薬をどれくらい飲むと効果がでてくるの?
効果が実感できるスピード感は、薬の量と本人の症状の程度によって違います。
または本人たちの満足度によっても変わってきます。
症状の重さと薬の量は綱引きのようなもの。
症状(重い)×薬の量(少ない)では、目に見えて改善してくるスピードは遅く感じるかもしれません。
見た目はあまり改善された気がしなくても、
*夜の眠りが深くなった(かゆみが減った)
*学校でぼーっとしなくなった
*集中力がでた
*ひどい寒気が減った
というような、言われなければ気づかない点から改善している場合もあります。
子供のアトピー用の漢方薬は高い?
お子さんの場合は大人の量に比べて少なくて済みます!!
ですが、最低2種類は使うことをお勧めしています。
単純に日数分×1日単価になりますね。
アトピーの改善のために漢方薬を組み合わせて使う理由
私は3年前、中国雲南省にある皮膚病専門大学病院で研修を受ける機会がありました。
信じられないくらい大量な患者さんが押しかける漢方専門の大学病院です。
診察を受けた患者さんは、自分で煮詰めて服用するための大量な生薬を薬局で購入して帰ります。
その生薬の量にも驚きます!
自分で煮詰めなくても、吸収良く作られたエキス剤があるので、日本は幸せだな~と感じました。
話がそれましたが、
中国の病院で使われる生薬量はかなり多めです。
エキス剤換算にしても、日本の医療で使われる量の3倍は使用されているとのこと。
効果を早くだすためには、ある程度、しっかりと量を使わなくてはいけないということを、学んできました。
もちろん、日本には薬の使用方法を厳しく決めている薬事法がありますので、法律を守った使い方を工夫しています。
わかりずらい表現かもしれませんが、
中国皮膚病大学病院で当たり前に処方される生薬の組み合わせを、エキス剤で上手に組み合わせる、という手法をとるため、使用するエキス剤や東洋ハーブの種類が多くなる場合があります。
お子様のアトピー性皮膚炎の漢方薬とは?どこで手に入れる?
少し専門的になりますが、生薬の働きごとに「清熱剤」「解毒剤」「補気剤」「補血剤」「利湿剤」などの分類に分かれており、「清熱剤」だけでも、数種類あります。
アトピー性皮膚炎の症状は「炎症」なので、「清熱」「解毒」効果のある生薬配合エキス剤を服用していただきます。
症状に合わせて漢方薬の量や種類を変えていくので、一つの決まった漢方薬を治癒するまで飲み続けることにはなりません。
最近では、西洋医学の皮膚科医師も漢方を治療に取り入れる病院が増えてきたと聞きますが、まだまだ数は少ないかもしれません。
ぜひお近くの中医学を専門とする漢方薬局にご相談をお勧めします。
ドラッグストアなどで、自分チョイスで試すのは、あまりお勧めしません。
漢方(中医学)の皮膚病を学んでいる薬局、薬店の先生にぜひご相談くださいね。
ステロイド剤など病院の薬はやめてよい?
そのまま、病院の治療は継続してください。
ステロイド剤などを使用している方は、長期間使用することを心配しますが、急にやめることは絶対にやめてください。
見た目が案外落ち着いてみえても、ステロイド剤などをやめたとたんに、急激に症状が強くなります。
人によっては、今まででたことのない場所に赤みやかゆみ、ジュクジュクが急激に噴き出してくる場合もあります。
これをリバウンドと呼びますが、本当に、注意が必要です。
対面での相談時に説明をしていますが、漢方薬を飲んで症状が落ち着いてくると、良くなったと思い、ステロイド剤を塗るのをやめてしまう方がいらっしゃるのです。
漢方薬を服用はじめて3か月~6か月は、そのまま病院の治療を継続することをお勧めします。
漢方薬に副作用はある?
漢方薬は「医薬品」ですので、当然、一般的にいわれる副作用がおきる可能性はゼロではありません。
医薬品には必ず薬を説明した添付文書の紙が付いています、ぜひ一読くださいね。
容量用法を守り、注意深く観察しながら服用したほうが良いでしょう。
アトピー性皮膚炎をはじめ皮膚病は炎症を伴う病気です。
炎症を取り除く漢方薬には「便通」をよくする作用を利用して、炎症(熱)を取り去る薬があります。
こちらの漢方薬は便が緩くなりますが、副作用というよりは、狙った効果と考えます。
身体のちょっとした変化をすぐに相談できるという点でも、漢方相談を利用してほしいと思います。
漢方薬でアトピー性皮膚炎の症状を治していくためには
強い症状ほど、漢方薬を飲み始めると、目に見えて改善していくのがわかると思います。
ですが、停滞期があることを忘れないでください。
ダイエットと一緒で停滞期と呼ばれる体重が減らない現象に似たことが起きてきます。
また、どんなに頑張って漢方薬を飲み、細心の注意をしていても、症状には波があり、悪化しているように見える日もあるのです。
そんな時は落ち込みますし、泣きたくなる、今までの苦労が無駄だと思ってしまうこともあります。
ですが、確実に内側から「炎症がおきやすい身体のつくり」が漢方薬によって変わっていきます。
あきらめず、飲み続けてほしいと思います。
あわせて、漢方薬を飲むことと同様に大切なことは、食事の仕方、生活の仕方です。
漢方相談では時間をかけて、
*漢方薬を飲むこと
*皮膚のお手当の方法
*生活、食事の方法
の3つを説明していきます。
漢方薬は飲むだけではなく「皮膚につける」漢方シップという方法についてもご説明します。
一緒に頑張っていきませんか?
ご相談をお待ちしています!