赤い実が綺麗な五味子
先日、とある原野を散策していると「五味子」の群生地に出会いました。
周り一面、五味子の赤いみが、たわわに実っているではないか!!
まさに収穫の秋という勢いで、美しい赤い実に感激しました。
散策した周辺は、かつてアイヌ民族が居住地としていた地域でもあるので、他にも興味深い薬用植物が多く自生していました。
貴重な植物ですが数がどんどん減っているようで本当に残念です。
ところで五味子は多くの民族に活用されているようです。
アイヌ民族は腰や膝の神経痛の際に五味子をお風呂に入れて沸かして入ったそうです。
韓国では五味子茶「オミジャ」と呼ばれるお茶が有名かもしれませんね、他にはお菓子の原料として利用しています。
では中医学ではどうでしょうか。
五味子は中医学では有名な生薬の一つで、様々な中薬(漢方薬)に配合されています。
中薬学(教科書)によると、五味子は以下のように記載があります。
マツブサ科チョウセンゴミシの成熟果実
性味 酸・温
帰経 肺・心・腎
収渋薬に分類されて、慢性の咳、息苦しさ、汗が止まらない、頻尿、遺精、慢性の下痢、疲労、倦怠感、夏バテなどの症状に利用されています。
五味子の名前の由来ですが、酸味、甘味、苦味、辛味、鹹味(塩味)の五味があることからついた名前のようです。
新鮮な五味子を口に入れると酸っぱい味が強く感じられます。
乾燥した黒い実の状態の五味子は酸味は弱く、確かに様々な味が感じられます。
体調によって味の感じ方が違うともいわれており、本当に面白い植物です。
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