(中国では「冬の大根は高麗人参より体によい」といわれている~室蘭民報寄稿記事)
食べ方いろいろ冬大根、薬膳では
大根の原産地は中央アジアですが、日本での栽培起源は不明です。8世紀に「おおね」という古名があり、大根はこれに当てはめた漢字という説があります。
中国では「冬に大根を食べ、夏には生姜を食べる」という習慣があり「冬の大根は高麗人参より体によい」と言われています。
中国漢方では、生大根の働きを「辛味・甘味・涼性」の性質を持ち、体の熱をとり、解毒の作用や、体に水分を養う、止血、痰や咳を鎮める、利尿の効果があると考えました。
火を通した大根では消化機能を高めます。また、口喝、鼻血、黄色い痰のある咳、喉の痛み、声がれ、下痢、腹痛、腹張、消化不良、二日酔い、胸やけ、インフルエンザ、上気道感染、膀胱炎、胆石症、痩身などに使われます。
大根おろしを、肩こり、打ち身、火傷、しもやけになどに湿布として使うこともあります。
現代栄養学で考える大根の効果
現代、栄養学では大根は、糖類、たんぱく質、ビタミンB,カロチン、カルシウム、リン、鉄などの栄養物質を含むため、脂質改善、血圧降下、動脈硬化、狭心症などの予防にも良いと考えられています。
食べ方は生大根をジュース・和え物などにして食べると良い。生大根は辛味があるため、空腹時に食べると、悪心・胃痛を引き起こす場合があり注意が必要。
体質が弱い方、胃、十二指腸潰瘍、慢性胃炎、甲状腺腫、習慣性流産、子宮脱出などの方は大根の食用は少なめにした方が良い。